院長です。歯科医師の側からの提案です。
私たちは、毎日歯を磨くことは当たり前だと思っています。それは子供の頃から夜寝る前には歯を磨きましょう、ご飯を食べたら歯を磨きましょうと、言われてきたからではないでしょうか。歯磨きの本当の目的は、バイオフィルム(歯垢)を取り除くことです。このバイオフィルムには、沢山の細菌が生きていてその中に歯周病菌もいます。この歯周病菌は歯周病の原因になるだけでなく、感染症などで全身に悪さをします。特に歯周病菌の中で一番病原性の強いジンジバリス菌は、インフルエンザウイルスだけでなくコロナウイルスも引き付けて、体内に侵入させます。その結果、私たちはインフルエンザ等の感染症にかかると言われています。その歯周病菌がいるバイオフィルムが存在する場所が歯周ポケットです。その歯周ポケットの中の磨き方をマスターすると効果的に歯周病菌を退治出来、その結果感染症の予防にもなるのです。歯肉を傷つけないような柔らかい毛先の歯ブラシで歯と歯の間、歯と歯茎の境の歯周ポケット内に毛先がとどくように磨くのコツです。そして一歯ずつ丁寧に磨くことです。特に、腫れている歯肉は歯周病菌の中で病原性の強いジンジバリス菌がいるので、そういう部分こそ丁寧に磨くことが大事です。 腫れている歯肉の部分はつい磨くのを避けたり出血するので磨き方が不十分になりがちですから、特に注意をしましょう。