院長です。ダイレクトボンドシステムにより矯正用ブラケットを唇側歯面に接着させられるようになったことは前回に話しました。今ではほとんど全部でダイレクトボンドシステムが使用されていると思います。私は、大臼歯(奥歯)は帯環バンドを使用しています。つまり、前歯、犬歯、小臼歯(4番目と5番目の歯のこと)には接着剤でブラケットを付けています。

30年くらい前では、ちょうど帯環バンドからダイレクトボンドシステムに移行する時期くらいのときには、唇側歯面の中央にブラケットが付きその周囲は歯面が見えるのは、審美的は良くなっていました。そのブラケットが小さくなればなるほど、唇側歯面の見える範囲が増えるので審美的な面からはダイレクトボンドシステムは患者さんにとっても、矯正医にとってもとてもよいことなのです。この金属のブラケットが、プラスティックブラケットになり、セラミックブラケットになって、審美的問題はある程度解決してきたように思えます。私はこの変遷を体験してきました。

今現在、接着材の信頼性はかなり高いので、このダイレクトボンドシステムは当たり前になっています。