院長です。今回は、人が歯を失う原因について考えてみたいと思います。たいていは場合、虫歯や歯周病で歯を失うことなるのですが、これはあちこちで言われていて皆さんに認知されている感があります。コマーシャルやマスメディアが、虫歯予防や歯周病予防を絶えず訴えていて、それは皆さんもご存じですから。
もう一つの大きな原因は、「嚙む力」です。野球のバッターが打球を打つときに奥歯にかかる力は、体重くらいあると言われています。それが本当かどうか、別として。その力が関与すると、歯は割れたり折れたりするのです。その場合に歯が劣化していると、折れたり割れたりする頻度は高まります。
この力は、食事で食べ物を噛むという運動の時より、無意識の時に人間が行っている動作の方がはるかに強い力を発揮していることが分かっています。先ほどの打者がバールを打つときに発揮する「力」が分かりやすい例です。これから挙げる項目に当てはまる人は注意してください。
1、食いしばりをしている。
2、硬い食べ物が好である。
3、噛み癖がある。
4、片側噛みである。
5、歯ぎしりをしている。
これらの状況に当てはまる項目が多くある人は、歯の破折や欠けたりする可能性があります。何か心当たりがあるなら、ご自分の主治医に相談してみてください。